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試合に負けて勝負に勝ったお話し

ビジネスの世界もスポーツの世界も結果が全て、圧勝でも辛勝でも勝ちは勝ち。惨敗でも惜敗でも負けは負けです。しかし、「試合に負けて勝負に勝った」という言葉がよく使われます。今回はビジネスの場で実際起きたお話しです。

県民性からなる横の繋がり

本題に入る前に少し前提として、山梨県は無尽文化が定着しており、横の繋がりをとても大切にする県民性です。仕事に関しても同じように横の繋がりを大切にしますので、新規参入が難しいと言われています。何か困ったことがあっても調べて、比較して、検討する。ということはあまりなく、知り合いや関係のある業者に仕事を発注することが多いです。

そのため、複数の業者から相見積もりをしたり、企画提案を聞いてから業者を選ぶことはなく、知り合いというだけで仕事が決まってしまうことがまだまだ多い地域です。
無尽も仲間を助ける目的で始まっていますので、仲間意識が強いことが悪いわけではありません。横のつながりが強いからこそ、人間関係や信頼関係を大切にします。人間関係・信頼関係が築けていない人にいきなり仕事をお願いすることに抵抗を感じるのもよく分かります。

また、一度信頼関係を築いた方とは、長くお付き合いができるため、競合他社からの営業を断ってもらえ、安定した仕事の受注が可能になります。

このように良くも悪くも横の繋がりが強い県民性のため、「山梨で事業が成功できれば、他県でも成功できる。」と言う経営者様もいらっしゃいます。

そのため、広告業界・Web業界でもコンペティションによる選考などはとても少ないです。そんな現状ですが、約3ヶ月程前に、ある協会のホームページリニューアルのコンペ参加依頼がありました。数百万円のリニューアル案件ということもあり、数社からの提案書を元に発注業者を選定したいということでした。

新しい兆し

協会のホームページは、制作から管理まで県内の大手グループ企業が請け負っており、今までであれば弊社のような小規模事業者が入れるような案件ではありませんでした。そもそもコンペ形式ではなく継続契約で決まっていたと思います。

都市部では一般的な相見積もりや企画提案・プレゼンテーションによる発注業社の選定ですが、山梨も横の繋がりだけではなく、幅広く受け入れる環境になってきたのかもしれません。

弊社のような小規模な会社がこのようなコンペに参加できる機会はあまり多くないため、一次選考の企画提案書作りから、いろいろな工夫をして提出をしました。結果として実際のプレゼンテーションの機会もいただくことが出来ました。

最終プレゼンには大手企業や老舗IT企業など、業界では有名な企業も参加していました。
もしかしたら「出来レース」かもしれない。という不安もありましたが、10名以上の役員の方々を相手にプレゼンをさせていただけるだけでも、自社のPRもできるし、デメリットは何もないので、30分の持ち時間で何を伝えたいのかを考えていました。

選定の評価基準に
・企画提案
・プレゼンテーション
・デザイン
・実績
・保守対応
・予算

などの項目がありました。

選択と集中

弊社のような弱者が大手企業・老舗企業に勝つためには、戦力を一点に集中するしかありません。
戦略としてとても有名なランチェスター戦略の基本中の基本です。

大手企業、老舗企業と比べて制作実績数や保守対応に関しては勝ち目はありませんでした。質疑応答時にも少数対応による不安や信用・信頼度についての指摘を受けましたので、やはり個人と企業での差を感じるところでした。

デザインに関しては大差はなく好みの違い、予算に関しても指定の予算が提示されていたので、この2項目で他社との差はでないと考えていました。

そして、企画提案力とプレゼン力が他社に勝てる項目であり、勝たなければいけない項目でした。弊社の強みでもあり、大手企業であろうと真っ向勝負を挑みました。
「ホームページを制作することではなく、ホームページを活用すること」をポイントに、制作後の運用面・運用方法に関する提案をメインに行いました。質疑応答でも数人の理事の方から具体的な内容の質問もあり、手応えも感じました。

しかし、数日後県外の大手企業に決まったと連絡があり、採択されず残念な結果になりました。
県外の大手企業は営業所も数カ所あり、実績や会社規模も含め負けても仕方ないと諦めがつくような企業でした。

結果は結果として受け入れ、落ち込んでも悔しんでも結果は変わらないので、反省する部分や見直しをする部分は真摯に受け止め、次に活かせるように。と次の仕事に気持ちを切り替えていました。

結果が惨敗なのか惜敗なのか詳しいことはわかりませんが、それから3ヶ月程経った頃に、事務局の責任者の方から一通のメールが届きました。

伝わっていた伝えたいメッセージ

プレゼンテーションの前の名刺交換の際、弊社のモットー である「広告制作×経営戦略」のキャッチコピーを目立つようにお渡しし、簡単な説明をしながら挨拶をさせていただきました。

プレゼンテーションの最後の締めの挨拶でも、
「ホームページを制作して終わりではなく、広告費の見直しから運用まで、納品後も長くお付き合いさせて頂ければと思います。」
と伝え、制作が目的ではなく、課題解決が目的であることを念押ししました。

繰り返し伝えたいメッセージを伝えたことで、担当者様の頭の片隅に弊社の記憶が残っていたのだと思います。

「毎年発行している広報誌の見直しについて相談したい」という内容のお問い合わせメールをいただきました。

実はホームページのリニューアルのプレゼンテーションで、紙媒体の運用方法や予算の見直しについても提案していたのです。
すぐにメールの返信をして、先日、打ち合わせに行ってきました。

担当者からホームページリニューアルの選考は僅差だったんですよ。と言われましたが、お世辞なのか本当なのかわからないのですが、再び打ち合わせに来ることが出来ているので、前向きに捉えることにしました。

広報誌の見直しについて具体的な相談を受けました。
費用面・内容面、配布先、配布方法などの現状から、広報誌廃止、広報誌に変わる媒体など、「現状の問題点」「なぜ問題が起きているのかの原因」「今後どのようにしたらいいのか」を説明しました。

具体的な提案内容は戦術・手法の部分になりますので、詳しくは書けないのですが、それを聞いた担当者2名から 「ホームページの保守管理は5年契約で先日の業者に決まってしまっているのですが、運用面に関してお願いすることはできますか?」
と、その場で言っていただくことができました。

まさに、プレゼンの時にアピールした「制作ではなく運用」が響いた結果です。

具体的な施策の説明後に、コンサル料についても説明しました。担当者だけでは決定権がないので、理事役員に説明するための資料をお願いされて打ち合わせは終了しました。

まだ決定ではありませんが、担当者様も今後の施策についてワクワクしていただけたので、理事役員に対しても必要性を伝えていただけると思います。

ホームページのリニューアル制作案件に関しては収益のない負けでしたが、ホームページの運用、広報・広告宣伝まで今後の関わらさせていただくことが出来るのであれば、まさに今回のコンペは「試合に負けて、勝負に勝った」と言える出来事でした。